みなさん、こんにちは。クラウド会計専門公認会計士の中田裕司(なかたゆうじ)です。
2022年1月24日、「freee会計と楽天銀行のAPI連携契約満了に伴う 口座明細の自動取り込み停止のお知らせ」という衝撃的なニュースが飛び込んできました。

わたしは2020年の開業以来、メイン口座を楽天銀行にしており、自身の経理もfreeeでしていたことから、これからどうすればいいのだろうか?ということを突きつけられました。
考えられる選択肢としては、
- 会計ソフトをfreeeから別のソフトに切り替える
- 楽天銀行以外に自動取り込みできる口座を開設して、freeeと連携させる
- 明細を手動でアップロードする
の3つが挙げられます。
1つ目の「会計ソフトをfreeeから別のソフトに切り替える」は、一般的には、切り替えにかかるコストが大きいので、現実的ではないです(楽天銀行の件以外に切り替える必要性があれば別ですが。。。)
2つ目の「楽天銀行以外に自動取り込みできる口座を開設して、freeeと連携させる」は、実際にわたしがとった方法です。
(ちなみに、PayPay銀行に口座を開設しました)
ただし、お客さまからの入金口座を新規に開設した口座に変える場合、お客さまへの周知が必要ですし、クレジットカードの支払口座を新規に開設した口座に変える場合、口座の変更手続が必要であり、めんどうなので、あまりオススメしません。
(お取引先が少ないとか、使っているクレジットカードが少ないとかであれば、それほどめんどうではありませんが。。。)

また、別の銀行口座を開設してfreeeと連携させたところで、今回の楽天銀行のように、自動取り込みが終了する可能性があることを考えておく必要があります。
そこで、現実的な解決策は、3つ目の「明細を手動でアップロードする」です。
freee社のプレスリリースの中に、
■API連携停止後の楽天銀行口座明細の取り込みについて
2月24日(木)以降は、楽天銀行のインターネットバンキングから口座明細データのCSVファイルをダウンロードしfreee会計にアップロードする対応を行っていただく必要があります。
2022年1月24日付 freee株式会社プレスリリース「freee会計と楽天銀行のAPI連携契約満了に伴う 口座明細の自動取り込み停止のお知らせ」より抜粋
とあり、freee社も推奨しています。
今日は、楽天銀行を例として、銀行口座の明細をfreeeに自動取込しないときに使う「明細アップロード」を紹介します。
明細アップロードの方法
明細アップロードの方法を紹介する前に、楽天銀行には、
- 個人用
- 個人事業主用
- 法人用
の3種類の口座があるので、ご自身で登録されている口座の種類をご確認ください。

明細アップロードの方法は、
- 楽天銀行から入出金明細のCSVデータをダウンロード
- freeeにCSVファイルをアップロード
の手順を踏みます。
- 楽天銀行のサイトにログインした後、「入出金明細」をクリック

- ダウンロードしたい明細の期間を入力し、「CSVダウンロード」をクリックし、ファイルを保存する


- freeeのトップページにある「明細アップロード」のアイコン(=雲のマーク)をクリック


- STEP.1でダウンロードしたCSVファイルを選択し、「楽天銀行(XXX)(※)形式のCSVデータを読み込む」を選択した後、「次へ」をクリック


※:今回の例では、楽天(個人ビジネス)(API)となっていますが、ご自身で使用されている口座によって、表示が変わります。
明細をアップロードしたら、自動で経理で、内容を確認の上、取引登録もしくは口座振替を行います。


留意事項
明細アップロードについての留意事項です。
明細アップロードした後の表示
アップロードした後に、次のような表示がされることがあります。

「1件が『指定の形式と異なる行』または『ヘッダ行』のためインポートされませんでした」と表示されますが、これは、STEP.1で紹介したCSVファイルのイメージの1行目「取引日〜入出金先内容」までのことですので、無視していただいて構いません。
アップロードの重複や取り込みもれに気をつけて!!
手動で明細アップロードをした場合、同じ明細を2度以上取り込んだり、一度取り込んだ明細を削除したりすることができます。
そのため、アップロードした後に、重複や取り込みもれの有無をご自身でチェックする必要があります。
入出金明細の預金残高とfreeeで認識している預金残高にズレがあれば、明細を重複して取り込んだり、取り込めていない明細があるハズです。
電子帳簿保存法上の対応
銀行の入出金明細をfreeeに自動取り込みする場合には、取り込んだ明細を削除することができず、訂正削除ができないという要件を満たし、freeeに取り込んだ明細を電子データとして保存することになります。
(23/12/31までは紙での保存もできますが。。。)
しかし、自動取り込みしない場合(=明細アップロード)は、取り込んだ明細を削除することができ、訂正削除ができないという要件を満たさず、freeeに取り込んだ明細をそのまま電子データとして保存したところで、保存したことにはなりません。
その場合は、改ざんを防止するための規程を作成のうえ、同規程にのっとった対応をしてください。
freeeをお使いの方は、改ざんを防止するための規程のひな型が、freee会計内にありますので、ご参照ください。

まとめ
今日は、銀行の明細アップロードを紹介しました。
自動取り込みが停止するかもしれないということを常に頭にいれておいてどう対応するかの準備が必要かもしれませんね。
編集後記
サッカーワールドカップカタール大会のアフリカ最終予選の対戦が発表されましたが、我がリバプールのサラー率いるエジプトと、同じくマネ率いるセネガルが対戦するとのことで、エジプト or セネガルのどちらかはワールドカップに出られません。
ヨーロッパでは、イタリア or ポルトガルのどちらかが出られないとのことで、非常に厳しいです。
それに引き換え、アジアは4枠(プレーオフの結果によって5枠)もあるのに、日本はモタモタしていて、本大会に出たところで、好成績は望めないのでしょうね。知らんけど