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月次決算のススメ

みなさん、こんにちは。公認会計士の中田裕司(なかたゆうじ)です。

米中貿易摩擦、新型コロナウィルスの感染拡大など、取り巻く環境が急速に変化していますよね。

そうした状況で、指を加えて見守るだけでは、会社は衰退してしまいます。

環境の急変に対応するために、会社の現在地を迅速に把握し、強みを伸ばしたり、弱みを補強したりする必要があります。

「月次決算」をすれば、会社の現在地を迅速に把握することができます。

本日は、月次決算のススメと題して、月次決算の必要性・方法・注意点などについて紹介します。

目次

月次決算の必要性

決算とは、一定時点の財務状況や一定期間の経営成績を明らかにすることです。

個人事業主・法人は、年に1回、決算をする必要があります。

法人のうち、上場企業は、四半期に1回、決算をする必要があります。

年に1回、四半期に1回に決算するというのは、法律で決められています。

一方、月次決算は、文字通り毎月決算をすることで、法律によらず、任意です。

任意だったら、別にやらなくてもいいよね?と思いますよね。

ですが、月次決算をやらないと、最悪、会社・事業をたたまないといけなくなるかもしれません。

前フリが長くなりましたが、月次決算の必要性を見ていきましょう。

会社・事業の業績を早く把握する

月次決算をするということは、毎月の売上・経費がいくらで、月末の現金・在庫・売掛金・買掛金・借入金がいくらだったという情報が明らかになります。

単月の状況だけ明らかになってもだめで、前月、前年同期、予算と比べてどうだったか、月次の推移を見てどういう傾向にあるのかを把握し、何が良くて、悪かったかを理解し、次の打ち手を考え、実行するわけです。

もし、年に1回しか決算をしなかったらどうなるでしょうか?

例えば、12月決算の会社が年に1回しか決算しない場合、1月の状況を12月に把握するわけですから、タイムラグがおよそ1年あるわけです。

環境変化は目まぐるしい中で、1年前の情報で経営判断する状況を想像してみましょう。

1年前の情報は古すぎて、当てずっぽうで経営するようなものです。

当てずっぽうで経営したら、会社・事業が立ち行かなくなることは明らかなので、月次決算により会社・事業の業績を早く把握することが必要です。

また、銀行から融資をしてもらう際に、月次決算をしていれば、銀行も最新情報を把握できるので、審査もスピーディにでき、円滑に融資を受けられることもあります。

年度末決算・四半期決算の負担を減らす

月次決算をせずに、年に1回・四半期に1回しか決算をしない場合、数ヶ月前の情報もまとめて一気に処理するため、古い情報を思い出しながら処理しなければなりません。

年度末決算・四半期決算は業務負担が大きいのに、「あれ、あのときの処理ってどうすればいいかな?」という余計なことを考えながら処理するのは、年度末決算・四半期決算の精度が落ちて、経営判断を誤らせます。

月次決算の方法

簡便的な処理でいい

月次決算と聞いて、年度末決算と何か違うことはあるでしょうか?

月次決算は、基本的に年度末決算と同じ方法です。

売上、仕入、経費、在庫も年度末決算と同じように計上します。

「基本的に」としたのは、月次決算は速報としての意味があるので、迅速性が大事です。

そのため、年度末決算ほど精緻な処理は不要で、簡便的な処理で構いません。

以下にて、簡便的な処理の例を紹介します。

簡便的な処理の例

仕入・経費の計上は、請求書の到着を待たなくてよい

仕入・経費の請求書の到着を待ってから計上すると、月次決算は遅くなります。

「請求書がないといくらで計上していいかわからないよ」という思われるかもしれません。

ですが、月次決算に関して言えば、その考えは捨てましょう。

仕入をしたり、物品を購入したりする場合、請求書がなくても、「いつ、いくらで、どこから買ったのか」という情報を事業部門が持っていますので、その情報をフル活用して、見込みで計上します。
(もちろん、月次決算締めまでに請求書が到着していれば、請求書の金額で計上します)

月次決算が終わってから、請求書が到着し、見込みで計上した金額と違っていた場合には、翌月に修正すればOKです。

減価償却費を月割で計上する

減価償却費は年度末にならないと正確な金額を算出できないため、月次決算は何もせず、年度末に一度に計上するケースが見られます。

月次決算でも減価償却費を計上しましょう。

減価償却費は、固定資産管理システムにある月次償却計算機能を使えば、その金額をそのまま計上すればいいですし、そこまでしなくても、年間計上額を見積もって12等分してもいいです。

いずれにしても、月次決算で減価償却費を計上せず、年度末にまとめて減価償却費を計上すると、決算月の利益が一気に下がり、経営者が経営判断を誤ります。

月次決算の留意点

月次決算は迅速性が大事とお伝えしましたが、正確性も大事です。

いくら簡便的な処理でいいと言っても、正確性を犠牲にしてはいけません。

月次決算が終わったら、月次決算の正確性を判断するため、以下の事項を確認しましょう。

金庫内の現金残高・通帳の預金残高と帳簿の一致を確認する

月次決算を終えて、金庫の現金・通帳の預金が帳簿とずれていたら、どうでしょうか?

一致すべきものが一致していないわけですから、どこかがおかしいわけです。

ずれたまま放置せず、不一致の原因を探り、金庫の現金・通帳の預金と帳簿は絶対に一致させましょう。

日にちが経てば経つほど、記憶が薄れ、正しい処理ができなくなります。

仮払金・仮受金は解消する

仮払金・仮受金は、入出金があったけど、何の入出金かわからないから、とりあえず現金預金の現物を帳簿残高に一致させるために使います。

しかし、あくまで「仮」で、とりあえず入出金があったで終わらせてはいけません。

入出金の原因を探り、正しい科目で計上するようにしましょう。

日にちが経てば経つほど、記憶が薄れるのは上述の通りです。

貸借対照表科目のマイナス残高の有無を確認する

貸借対照表科目でマイナス残高というのはありえません。

よくあるのが、売掛金、買掛金、未払金のマイナス残高です。

考えられる原因は、売上・仕入・経費の未計上、消込の誤りくらいです。

もし、マイナス残高があったら、計上は漏れてないか、消込は正しいかを確認しましょう。

まとめ

月次決算は、会社の状況を早く把握し、打ち手を考え、実行するために必要ですが、年度末決算ほどの正確性は求められず、迅速性が大事です。

とは言え、

  • 現金預金の現物と帳簿の不一致
  • 仮払金・仮受金
  • マイナス残高

を解消して、最低限の正確性を保つようにしましょう。

編集後記

Googleの「G Suite」が、新ブランド「Google Workspace」を発表しました。

わたしは一番安いプランで契約していますが、特に影響はなさそうです。

それよりも、Meetが、Zoomのようなバーチャル背景機能を搭載してくれるといいなと思いました。

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