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決算早期化のために、本当に必要なたった1つのこと

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みなさん、こんにちは。クラウド会計専門公認会計士・税理士の中田裕司(なかたゆうじ)です。

多くの企業で悩まれるのが「決算早期化」。

決算早期化をするのは、数字を早く固め、経営判断を早くするためですよね。

決算早期化を阻害する要因には

  • 人的リソースが足りない
  • 事業部門が協力してくれない
  • 手作業が多い
  • 会計システム・業務システムやPCなどのデバイスが古い

などいろいろあるんですが、

決算早期化を阻害している最も大きな要因が

  • 業務フローが整理されていない

ことです。

業務フローが整理されていないと、

  • いつやるか
  • なぜやるか

があいまいになり、その結果、やらなくてもいい作業をやったり、やるべき時に作業ができずに遅れてしまったりして、質が落ちてしまいます

言い方を変えると、業務フローが整理されていると、多少、システムが古くても、決算早期化をすることは可能です。

目次

業務フローを整理すると決算早期化が可能なわけ

業務フローを整理すると決算早期化が可能なわけは、次の2つです。

  • なぜやるかが不明確な作業を切り捨てることができ、やるべき作業にだけ注力できるから
  • いつやるかが明確になり、決算締め前にやるべきことをやり、決算締め後にしかできないことにだけ注力できるから

なぜやるかが不明確な作業を切り捨てることができ、やるべき作業にだけ注力できる

歴史の長い会社ですと、前任者がいて、前任者からの引き継ぎでとりあえずやってみたり、歴史の短い会社でも、他社のマネをしてみたりと、なぜやるかを置き去りにするケースがあります。

なぜやるかがわからないけど、なんとかなってるし、やり方変えるのも面倒ということもあります。

いずれにせよ、なぜやるかが不明確だとムダが多くなります。

とは言え、どうすれば、なぜやるかを明確にすることができるのかがわからないという方もいらっしゃると思います。

でも大丈夫です。

なぜやるかを考えるときに大事な視点はたった1つで、もし、これをやらなかったら、間違いや不正が起きる可能性が高いかということ。

何かをやるのに理由があるのと同じように、何かをやらないことにも理由があるはず。

やらない理由が妥当か、やらないことによる会社にどういうリスクが生じるか、会社としてそのリスクを受け入れられるかと言ったことを明確にすればいいわけです。
(会社としてリスクを受け入れられるかというのは経営判断ですので、現場だけで決められませんが、現場の意見として経営陣に言うことはできます)

いつやるかが明確になり、決算締め前にやるべきことをやり、決算締め後にしかできないことにだけ注力できる

決算の遅い会社でありがちなのが、決算締め前にやるべきこと(=日常業務)を、決算締め後にやっているケース。

例えば、請求書が来てから仕入・経費計上したり、請求書を発行したら売上計上したり、ということがあります。

しかし、いつ、何を、いくらで購入したかがわかれば、決算締め後に請求書を待つことなく、月中に仕入・経費計上はできます。

また、得意先に納品して、物品受領書を入手したら、決算締め後に請求書を発行せずとも、月中に売上計上することができます。

決算業務として行うのは、

  • 在庫評価
  • 売掛金などの債権評価
  • 固定資産の減価償却

上場企業・上場準備企業であれば、上記に加えて、

  • 減損会計
  • 税効果会計
  • 引当金計上(賞与、退職給付など)

がメインになります。
(減損会計や税効果会計は、数値の確定は決算締め後ですが、どの固定資産を減損するか、繰延税金資産の回収可能性のタイプ判定は、決算締め前に方向性は決めておく必要があります)

仕入・経費・売上計上(支払、入金確認も含む)は、決算業務ではなく、日常業務です。

いつやるべきかを考えながら、業務フローを組み立てると、自ずと決算締め後の作業は限定され、前倒してできるものは前倒してやることが可能になり、結果として決算早期化を実現できます。

クラウド会計システムを導入したからと言って、決算早期化できるわけではない

freee専門を謳っておきながら、申し上げにくいのですが、クラウド会計システムを導入すれば万事解決というわけではありません

たしかに、クラウド会計などの新しいシステムを導入するということも、決算早期化に寄与することもあります。

しかし、会計システムはあくまでツールであって、クラウド会計システムによって、間違いが起きにくいとか、決算を早期化するには、導入したシステムが何をできるのかを理解する必要があります
(クラウド会計のいいところは手作業が少ないとか、情報共有が簡単といった利点もありますが、それだけでは決算早期化は難しいです)

くれぐれも、知り合いの会社がやっているからとか、システム会社やコンサル会社に言われて、なんとなくよさげだからと言う理由で、クラウド会計システムを導入しようとするのであれば、ちょっと立ち止まって考えてみましょう。

まとめ

今日は、決算早期化をするには、業務フローを整理することが必要であることを紹介しました。

安易にシステムを入れ替えることのないよう、現状を把握し、その結果、今のままでは解決できなさそうであれば、システムを入れ替えることを検討しましょう。

編集後記

リバプール、UEFAチャンピオンズリーグ ラウンド16、勝ちました!!

と言っても、クォーターファイナルは強豪揃いになるはずですので、まだまだ安心できません。
(プレミア4位以内は厳しいので、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得には、チャンピオンズリーグ優勝しかありません)


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