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決算書をざっくり説明してみました vol.6

みなさん、こんにちは。freee専門公認会計士・税理士の中田裕司(なかたゆうじ)です。

11月2日より不定期にお送りしております「決算書をざっくり説明してみました」シリーズですが、今回で6回目となりました。

前回は、決算書の中でもマイナーな「株主資本等変動計算書」について紹介しました。

本日は、「キャッシュ・フロー計算書」を紹介しますが、今回でこのシリーズの最終回です。

目次

キャッシュ・フローとは?

キャッシュ・フロー計算書のキャッシュ・フローってそもそも何でしょうか?

  • キャッシュ→現金・預金
  • フロー→入る、出る

のことです。

つまり、キャッシュ・フローは、入金と出金のことです。

キャッシュ・フロー計算書とは?

キャッシュ・フローは入金と出金のことでした。

それを踏まえると、キャッシュ・フロー計算書は1年間の入金と出金がいくらだったかを示すものです。

1年間の入金と出金がいくらだったかと言っても、単に、入金額と出金額を示すわけではありません。
(例えば、入金:1億円、出金:3,000万円でした、と言われても、「えっ、それがどうした?」となりますよね?)

企業は、営業したり、投資したり、資金調達したりとさまざまな活動を行った結果、売上金が入金されたり、仕入・経費の支出や投資をしたり、借入金の借入・返済をしたりします。

そうした活動実態に応じたキャッシュ・フローを示すべく、キャッシュ・フロー計算書は、企業活動を次の3つに分けて、それぞれのキャッシュ・フローを表示します。

  • 営業活動によるキャッシュ・フロー
  • 投資活動によるキャッシュ・フロー
  • 財務活動によるキャッシュ・フロー

3つのキャッシュ・フローについて、詳細は次の通りです。

営業活動によるキャッシュ・フロー

キャッシュ・フロー計算書の作成に関するルールに「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針(会計制度委員会報告第8号)」(以下、実務指針とします)があり、実務指針7項で、営業活動によるキャッシュ・フローは、次のように定められています。

7. 「営業活動によるキャッシュ・フロー」の金額は、企業が外部からの資金調達に頼ることなく、営業能力を維持し、新規投資を行い、借入金を返済し、配当金を支払うために、どの程度の資金を主たる営業活動から獲得したかを示す主要な情報となる。

「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針(会計制度委員会報告第8号)」より抜粋

この定義には大事なことが2つあります。

  • 外部からの資金調達に頼ることなく、営業能力を維持する
  • 新規投資を行い、借入金を返済し、配当金を支払うために

堅苦しく書いていますが、要約すると、投資・返済・配当をするために、本業で稼いだキャッシュ・フローと言えます。

投資活動によるキャッシュ・フロー

実務指針8項で、投資活動によるキャッシュ・フローは、次のように定められています。

8. 「投資活動によるキャッシュ・フロー」の金額は、将来の利益獲得及び資金運用のために、どの程度の資金を支出し又は回収したかを示す情報となる。

「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針(会計制度委員会報告第8号)」より抜粋

将来の利益獲得は、将来本業で稼ぐこと、資金運用は投資で利益を確保することを指します。

投資活動によるキャッシュ・フローの例として、固定資産の売買、貸付、株式の売買に関するキャッシュ・フローがあります。

財務活動によるキャッシュ・フロー

実務指針9項で、投資活動によるキャッシュ・フローは、次のように定められています。

9. 「財務活動によるキャッシュ・フロー」の金額は、営業活動及び投資活動を維持するためにどの程度の資金が調達又は返済されたかを示す情報となる。

「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針(会計制度委員会報告第8号)」より抜粋

営業活動及び投資活動を維持するには、外部からお金を集めたり、投資された方に対してリターンをお返しすることが必要です。

外部から集めたお金や、外部に返したお金を示すものが財務活動によるキャッシュ・フローです。

財務活動によるキャッシュ・フローの例として、銀行からの借入や銀行への返済、増資、株主への配当に関するキャッシュ・フローがあります。

表示のしかた

キャッシュ・フロー計算書の表示はお作法がありまして、次のスライドのように表示します。

なぜ、キャッシュ・フロー計算書が必要なの?

貸借対照表、損益計算書と、企業の財務状況や経営成績を示すものがあるのだから、キャッシュ・フロー計算書なんていらなくない?と思われた方もいると思います。

ですが、2020年のコロナ渦でこんなことを思われた方はいませんか?

「あ、生きていくにはお金が必要だわ。」

俗っぽく書きましたが、結局会社もお金がなければ倒産してしまいますので、お金を稼いだかどうか、さらに、将来もお金を稼げるかが重要です。

貸借対照表では、期末日時点のお金がいくらあるかはわかりますが、お金がいくら増えたか、減ったか、どういう要因で増えたか、減ったかはわかりません

損益計算書では、1年間の利益が、どういう要因で、いくら増えたか、減ったかはわかっても、お金がいくら増えたか、減ったか、どういう要因で増えたか、減ったかはわかりません

そこで、キャッシュ・フロー計算書を示すことで、投資家は、投資先のお金がどういう要因で、いくら増えたか、減ったかがわかりますし、将来のお金を稼ぐ力も想像することができ、投資するかどうかの意思決定に役立ててもらうことにしました。
(投資するかどうかの意思決定がキャッシュ・フロー計算書のみに頼るわけではありません)

まとめ

キャッシュ・フロー計算書は、企業の活動を営業、投資、財務の3つにわけて、それぞれの活動ごとのキャッシュ・フローを示すものです。

過去に稼いだお金だけでなく、キャッシュ・フロー計算書の情報を踏まえ、将来もお金を稼げるかどうかを想像することができ、投資の意思決定に役立ちます。

編集後記

サッカーのイングランド・プレミアリーグでは、一部地域で観客を入れて試合を行うことになりました。

わたしがサポーターをしているリバプールFCも、週末の試合から、最大2,000名の観客を入れて試合をします。

本拠地アンフィールドは、ホームで64試合不敗(進行中)で、要塞と言われています。

2,000名とは言え、9ヶ月ぶりに観客がアンフィールドに戻ってくるのが楽しみです。

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