みなさん、こんにちは。クラウド会計専門公認会計士の中田裕司(なかたゆうじ)です。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、ペーパーレスで業務を進めるとか、押印を廃止するといった業務効率化がニュース等で言われています。
そうした中で、業務効率化で取り上げられることが多いのが、ERPシステムやRPAです。
また、業務効率化が叫ばれる前から、Excelを使った業務が多かったですが、Excelマクロを使っている企業もあります。
ERPシステムとExcelマクロとRPAは、業務効率化のために欠かせないものですが、どれを選べばいいのかと言われると、迷ってしまいます。
今日は、ERPシステム・Excelマクロ・RPAについて、どういうメリット・デメリットがあり、どのように向き合うのかを考えたいと思います。
概要
ERPシステム・Excelマクロ・RPAは、それぞれ、
- ERPシステム:経営判断に必要な情報を提供するため、企業活動をする上で必要な資源「ヒト・モノ・カネ」に関する情報を一元的に管理するシステム
- Excelマクロ:Excelの操作を自動化する機能
- RPA:人が行うパソコン上の操作を自動化するもの
を指します。
メリット・デメリット
ERPシステム
メリット
リアルタイムで一元的に情報共有できることにより、次のことを実現できます。
- 業務効率向上
- 経営判断の早期化
- 情報のより高度な活用
デメリット
- システムのロジックを理解していないと、ブラックボックスになりやすく、アウトプットが不正確であっても、気づかないことがある
- 高価
Excelマクロ
メリット
- 安価(Excelのライセンス代くらい)
- Excelになじみがあり操作しやすい
デメリット
- プログラミング知識がないと作れない
- 自社でメンテナンスが必要
- Office以外のアプリケーションに対応できない
RPA
メリット
- Excelマクロで求められるほどのプログラミング知識は不要(全く不要ではない)
- Officeに限らず、多様なアプリケーションに対応することができる
デメリット
- RPAの対象となるアプリケーション等のUIが変わるたびにメンテナンスが必要
(メンテナンスはExcelマクロ以上に必要) - ERPシステムほどではないが、料金は発生する
(ただし、UiPathやPower Automate は無償プランもありますが。。。)
どう向き合うか?
メリット・デメリットをあげましたが、わたしが考えるERPシステム・Excelマクロ・RPAに対するスタンスは、
ERPシステムでできることはERPシステムに任せて、ERPシステムでできないことをExcelマクロに任せて、それでもダメならRPAに任せればいいと思っています。
請求書作成を例にとると、ERPシステムに請求書作成機能があるのに、Excelマクロを使って請求書を作る必要はありません。
また、数値集計を例に取ると、Excelマクロだけで数値集計ができるのに、RPAを使う必要はありません。
こういう風に書くと、RPAがいらないように思われるかもしれません。
しかし、現状、ERPシステム・Excelマクロ・RPAをミックスすることでしか、業務を完全自動化する事はできず、どの業務を、どのツールに任せるのかの配分がカギになると思います。
そして、ERPシステム・Excelマクロ・RPAはツールであって、あくまで、業績を早く出して、経営判断を早くすることが重要だと思います。
まとめ
ERPシステム・Excelマクロ・RPAのメリット・デメリットを見つつ、これらにどのように向き合うかを考えてみました。
わたしは、常日頃、ERPシステム・Excelマクロ・RPAのどれにも興味があります。
これらを使って、いかに業務を効率化し、業績を早く出し、経営判断を早くできるかを考えるのは楽しいものです。
編集後記
UEFAチャンピオンズリーグのベスト8が出揃いました。
イングランドはリバプールの他、マンチェスター・シティ、チェルシーが残りました。
明日、組み合わせ抽選会ですが、同国対決もありうるかもしれません
(そうなったら、リバプールが勝てる気がしませんが。。。)